PREP法が例文でわかる!SEOに強い“説得力”の付け方

読者にもSEOにも強い、文章構成の方法をマスターしましょう。

「PREP法」が使えるようになると、あなたの言葉に説得力が生まれます。

この記事では、そんなPREP法の例文やメリデメをやさしく解説。

ブログを運営する方向けに、記事への応用の仕方も教えます。

りん
メディアディレクターの、私りんがご紹介します。

この記事を書いた人
りん
りんメディアディレクター

㈱Wooのメディアディレクター。BLOGUSを専任しています。 元副業ライター、現副業ディレクターです。 BLOGUSでは主にビジネス・恋愛・ブログに使える行動心理学について発信しています。本業は児童館の先生です。

この記事の監修者
ドム(工藤逸世)SEOコンサル&WPテーマ開発

㈱Woo代表。WordPressを魔改造してSEO戦争する人です。 WordPressプラグイン・テーマ「unify」開発者。 中央大学卒。元WEB系エンジニアでCMSやECサイト開発等をしてました。 2018年10月頃にブログ運営を開始。2020年独立し、2021年法人化。

PREP法とは

PREP法とは、結論を最初に述べることで伝えたい事柄を強調し、文章に説得力を持たせる構成法。

具体的には以下の構成で文章を作成します。

  1. P:Point【結論】
  2. R:Reason【理由】
  3. E:Example【具体例】
  4. P:Point【結論】(強調する)

最初と最後の“P”は同じですが、2回繰り返すことで結論が強調されます。

ではなぜ、結論を最初に述べるのでしょうか。

Wikipediaでは以下のように記載があります。

PREP法の一番の特徴は結論を最初に述べることであるが、これは話の聞き手側の集中力が最も強いのが開始直後の30秒程度であることから、最も強調したい事柄を最初に話し、強く印象付けることで説得力のある文書やプレゼンテーションを構成することが出来るからである。

ここで言う「聞き手側」は、文書やブログ記事などの「読み手側」にも同様です。

文章を読む際も、内容に対する印象は冒頭で決まります。

例えば、書店に立ち寄った際、気になる小説が目に入ったとしましょう。

大抵の人は、最初の何ページかを少しだけ読んでみます。

ここで続きが気にならなければ、本は閉じられることに。

つまり冒頭は読者の興味・関心の対象であり、言わば大切な「第一印象」なんです。

りん
人の第一印象が重要であるように、文章でも冒頭がその先の指標となります。

PREP法を使うデメリット

文章に説得力が生まれるPREP法ですが、構成の全てに使えばいいというわけではありません。

PREP法は、目的に応じて使い分けることが重要です。

りん
PREP法の他にも使える文章構成は、最後に解説します。

PREP法の使用デメリットとして、以下が考えられます。

  • 理由や具体例がないと成立しない
  • 物語や日記には不向き
  • しつこさが出てしまう場合がある

PREP法のデメリットを知って、上手に使い分けましょう。

理由や具体例がないと成立しない

PREP法は、理由や具体例がないと結論が強調されません。

そのため、事実のみを伝える文章にはPREP法は不向き。

また、PREP法は結論を強調する構成のため、具体例の印象が薄れやすくなります。

具体例をメインとして伝えたい場合は、PREP法以外の構成を使いましょう。

物語や日記には不向き

結論から始まるPREP法は、起承転結に当てはめることができません。

小説などの物語のように、最後の結末を楽しみに読む文章には向かないでしょう。

また、日記のように時系列で追う文章も、PREP法では構成が崩れてしまいます。

物語や日記は、読者の共感を誘うなど「感情を動かす文章」が大切です。

感情の流れを作るには、やはり「転」が入る構成が向いています。

しつこさが出てしまう場合がある

PREP法は結論を2回繰り返すのが特徴。

しかし、結論の焦点をどこに持っていくかで印象が変わってしまいます。

例えば「買ってください」という言葉を2回繰り返されたら、しつこさを感じる人もいるでしょう。

PREP法で結論を2回繰り返す場合は、訴求の仕方を変える工夫が必要です。

例えば…

【結論1】○○ユーザーにぜひ購入していただきたい商品です。

【理由】なぜなら、使う事で○○の時間を50%削減できるからです。

【具体例】例えば、毎日1時間○○しているなら30分で終わるようになります。

【結論2】30%OFFの今がお買い得。

上記の例だと、訴求の仕方は違いますが「買って欲しい」という結論は変わりません。

文章を少し変えれば、読者も訴求を「情報」として自然に聞き入れられるでしょう。

PREP法を使うメリット

反対に、PREP法を使うメリットはこんなにあります。

  • スピーチ・プレゼン力が上がる
  • 要点に説得力が生まれる
  • 聞き手・読み手の印象に残りやすい
  • 文章作成の効率が上がる
  • 読者の検索意図にヒットしやすい(web媒体)

PREP法は結論を2回繰り返すことで、要となる情報がすぐに伝わります。

すると聞き手・読み手にも「〇〇の話をしていた」という印象が残りやすいんです。

このPREP法により、スピーチやプレゼンの目的が達成されます。

また、PREP法は構成があらかじめ決まっているため、文章の組み立てが非常に簡単。

伝えたい情報をメモ書き程度に集めたら、あとは「PREP」のそれぞれに当てはめればOKです。

PREP法のメリットの一例

【伝えたい情報】…メモ書き程度に集める

  • 猫を飼える人を募集したい
  • 近所の家で猫が産まれた
  • アメリカンショートヘアのオス
  • 自分の家では飼えない
  • 市内で会える人に引き渡したい

【PREP法に当てはめる】…要点がまとまる

  • P(結論):猫を飼いたい方、いませんか?
  • R(理由):近所のお家で子猫が産まれましたが、私の家では飼うことができません。
  • E(具体例):子猫の種類はアメリカンショートヘアで、性別はオスです。
  • P(結論):市内で引き渡し可能な方にお譲りしたいと考えています。

特にweb媒体では、PREP法で結論を前に持ってくると読者の検索意図を始めに満たせます。

りん
PREP法をブログ執筆で活かす具体的な方法を、以下で解説しますね。

PREP法の例文【シーン別】

ここでは、PREP法を用いた例文をシーン別でみていきましょう。

ご紹介する例文シーンは、以下5つになります。

  • 面接
  • 自己PR
  • プレゼンテーション
  • スピーチ
  • レポート・作文
りん
それでは、それぞれ順番にご紹介しますね。

面接

はじめに、PREP法の例文を面接シーンで見てみましょう。

面接官からの質問テーマは「あなたの長所」でご紹介。

面接先は肉体労働が多い会社とします。

PREP法を面接で使う例文

  • 【結論】
    私の長所は忍耐力があることです。
  • 【理由】
    私は、過酷な練習で有名な〇〇高校の野球部に所属し、3年間威厳ある監督のもとで部活動に励みました。
    また、大学時代でのバイト先では、体力が必要な引越し業を経験しております。
  • 【具体例】
    御社ではこの忍耐力を生かして、繁忙期でも質を落とさずに仕事に取り組む所存です。
  • 【結論】
    以上のように、あらゆる厳しい業務でも活躍できる自信があります。

自己PR

次に、Webライターを営んでいる人の自己PRを、PREP法で例えてみました。

PREP法を自己PRで使う例

  • 【結論】
    私は、専業でWebライターを営んでいる〇〇と申します。
    マーケティング知識を活かしたコピーライティングが得意です。
  • 【理由】
    企業勤め時代マーケティング部に所属し、その後5年間Webライターとして金融や不動産のジャンルを執筆してきました。
  • 【具体例】
    例として、FX投資や貯金、不動産会社の選び方などの記事を執筆可能です。
  • 【結論】
    読者の気持ちに寄り添った記事を提供できるよう心がけております。
    どうぞよろしくお願いいたします。

プレゼンテーション

3つ目はプレゼンテーションを例に見てみましょう。

プレゼンテーマは「Webサイトへのアクセス数改善」です。

PREP法をプレゼンテーションで使う例

  • 【結論】
    運営しているWebサイトのアクセス数が、昨年と比較して〇〇%減少しています。
    そこで、アクセス数の改善への施策共有のため、このような会議を開かせていただきました。
  • 【理由】
    アクセス数減少の原因を調査したところ、運営サイトの検索順位が1位から15位に下落していました。
    この順位下落により、検索ユーザーがサイトを発見できずにいる現状と推察できます。
  • 【具体例】
    改善の具体的な施策として、運営サイトにSEO対策を実施する計画を視野に入れております。
    ですが、SEO対策の専門部署・人材作りには多大な時間が必要です。
    そこで、解決策として、SEOコンサルティング会社の外注化を考案します。
  • 【結論】
    SEOのプロに依頼することで、最短で効率の良いアクセス改善が見込めます。
    我社の売上アップの一助として、これらの企画をご提案いたします。

スピーチ

4つ目は、一般企業の朝礼でのスピーチ現場で例えてみましょう。

スピーチテーマは「カフェイン断ち」についてです。

PREP法をスピーチに使う例

  • 【結論】
    今、一部の社員の間で「カフェイン断ち」が流行っているみたいですよ。
  • 【理由】
    なんでも、日中にくる眠気やイライラの原因に「カフェインの過剰摂取」が含まれているそうです。
    皆さんは、眠気やイライラを少しでも解消したいと思いませんか?
  • 【具体例】
    効果は早くて2〜3日ほどで実感できるみたいで、そこまで時間はかからないそうです。
    しかし、最初は頭痛などの離脱症状が出るみたいですので、休日中にはじめてみると良いかもしれませんね。
  • 【結論】
    皆さんも、ぜひカフェイン断ちに挑戦してみてはいかがでしょうか?

レポート・作文

最後は、ある研究団体による「世間の読書離れ」のレポート構成をPREP法で作りました。

※あくまで架空の研究の例文であり、実際の調査結果ではありません。

PREP法をレポート・作文に使う例

  • 【結論】
    近年、月の平均読書量が低下し続けていることが調査で判明しました。
  • 【理由】
    とくに若者の読書量の低下が著しく、主な原因としてスマートフォンの普及によるネット依存が関係していると思われます。
  • 【具体例】
    今は、ネットで調べれば情報が簡単に手に入る時代のため、情報収集が「本」から「スマートフォン」に移り変わっているのでしょう。
  • 【結論】
    ですが、ネットの情報は断片的なものが多く、説得力に欠けるものもあります。
    人々が間違った情報に惑わされないよう、本での情報収集にも目を向けることが情報社会全体の課題となるでしょう。

PREP法をブログに応用するには

PREP法は、ブログの読者にも印象を残せる構成法です。

「読者に伝わりやすい」記事は、同時に「SEOで評価されやすい」記事でもあります。

PREP法をブログに応用するには、キーワードの答えとなる見出しを始めに置きましょう。

PREP法で言う「結論」が、ブログでは「読者の検索意図が解決される内容」になります。

りん
BLOGUSの実際の記事を例に見てみましょう。

以下の記事を参考にします。

ハロー効果で評価は変わる!例から判る、ビジネス・恋愛・ブログへの応用術
ハロー効果で評価は変わる!例から判る、ビジネス・恋愛・ブログへの応用術
  第一印象って、かなり大切ですよね。 ハロー効果(後光効果)を使えば、あなたの印象から周りの評価を上げられます。 後光が差すよう…

PREP法をブログに応用する具体例

【キーワード:ハロー効果】

  • 第1見出し:「ハロー効果とは?わかりやすく解説」…【結論】
  • 第2見出し:「ハロー効果の実験」…【理由】
  • 第3見出し:「ハロー効果の例」…【具体例】
  • 第4~第7見出しに関連情報や一次情報を配置
  • まとめ…【結論】

「○○とは」のような第1見出しはよくありますが、キーワードに注意して配置することが重要です。

りん
例えば「猫 飼い方」というキーワードで、「猫とは?」って要りませんよね。

つまり、読者の既知の情報を第1見出しに配置しても、検索意図は満たせません。

その場合は付随情報として、見出しの位置を変えましょう。

PREP法と使い分けたい文章構成

文章をつくる上で、PREP法と使い分けたい構成法があります。

  • SDS法
  • DESC法
りん
説得力のある文章を臨機応変に作るためにも、ぜひ知っておきましょう。

PREP法とSDS法の違い

SDS(エスディーエス)法とは

「できごとを短く伝える」特徴をもった文章構成

別の言葉に置き換えると、「理屈っぽくない文章」とも言えます。

PREP法とSDS法の違いを見てみましょう。

PREP法 SDS法
  1. Point…結論
  2. Reason…理由
  3. Example…具体例
  4. Point…結論
  1. Summary…要点
  2. Details…詳細
  3. Summary…要点

SDS法という名称は、PREP法と同じように英単語の頭文字をとっています。

それぞれの文章構成で似ている部分として、「結論からはじまり、結論で終わる」が分かりますね。

違いとして、文章構成内での着目ポイントがぞれぞれ異なります。

りん
PREP法の着目ポイントは「結論」、SDS法では「詳細」です。

これらの違いを意識して使い分けることで、より伝わりやすい文章が作れるでしょう。

SDS法を用いた例文

SDS法を用いた文章は「①要点→②詳細→③要点」の流れで構成されます。

りん
ニュースなどで用いられる構成法です。

それでは「新作ゲームの発売」のニュースを具体例に、SDS法を用いた文章を見てみましょう。

SDS法を用いた例文

  • 【要点】
    〇〇会社が新作ゲームを発売すると発表しました。
  • 【詳細】
    発売日は11月30日。予約限定版では豪華特典付きになります。
  • 【要点】
    現在、予約受付中とのことです。

このようにSDS法とは、起こった出来事を端的に説明する文章構成になります。

PREP法とDESC法の違い

DESC(デスク)法とは

「要望に対する自身の考えを提案」したいときに使われる文章構成

それでは、PREP法とDSEC法の違いを解説します。

PREP法 DSEC法
  1. Point…結論
  2. Reason…理由
  3. Example…具体例
  4. Point…結論
  1. Describe…描写
  2. Explain…説明
  3. Specify…提案
  4. Chooze…選択

DESC法という名称もPREP法と同様に、英単語の頭文字をとっています。

PREP法とDESC法の違いは、「自身の意見の伝え方」にあります。

りん
PREP法は自身の意見を「断言する」のに対し、DESC法は「提案する」文章構成。

相手からの誘いや仕事の依頼などに、オススメな構成法です。

DESC法を用いた例文

DESC法を用いた文章は「①描写→②説明→③提案→④選択」の流れで構成されます。

それでは、DESC法を用いた文章構成を「急に飲み会に誘われた」をテーマに見てみましょう。

DESC法を用いた例文

  • 【描写】
    ごめん!今日は家族と、予約したレストランでご飯の予定だから、飲み会に参加できそうにないかな…。
  • 【説明】
    前回の飲み会がすごく楽しかったから、また行きたいな〜って思ってたんだよね。
  • 【提案】
    来月の〇〇日はどう?おすすめのお店があるんだけど…。
  • 【選択】
    来月の〇〇日なら、お店に限定メニューがあるみたいだから皆んなで行かない?[/box02]
りん
DESC法は、「相手の気持ちを汲み取りながら意見を伝える」ことが重要です。

まとめ

この記事のまとめ

  • PREP法は、結論を2回繰り返すことで文章に説得力が生まれる構成法。
  • PREP法は文章だけでなく、会話でも活用できる。
  • PREP法のデメリットは、端的な事実や起承転結のある文章には向かないこと。
  • PREP法の他にもSDS法・DESC法があり、文章の目的によって構成を変えるのが重要。

伝わりやすい、分かりやすい文章には「構成」が存在。

PREP法を扱うことで、あなたがつくる文章に説得力が生まれます。

文章の作成がスムーズになり「文章づくりに悩む時間」を削減することも可能。

SDS法・DESC法と使い分ければ、「活用しなきゃ文章がつくれない!」となるほどに便利です。

りん
構成法をうまく使い、文章力を磨いていきましょう!