ブログやWebサイトを運営している方ならば「モバイルファーストインデックス(MFI)」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
モバイルファーストインデックスとは、GoogleがPC向けページよりもモバイル向けページを評価対象にするということ。
Webサイトを運営しているのに下記のような状態の方は、本記事を読み進めましょう。
- モバイルファーストインデックスという言葉は耳にしたことがあるけれど詳しくは知らない
- モバイルファーストインデックスに移行されることにより自分のサイトにどんな不都合が起こるの知りたい
- モバイルファーストインデックスに対応できるサイトに変更したい
これからの時代、モバイルファーストインデックスに対応しているサイトにするのは必須です。
本記事でモバイルファーストインデックスの要点や、対応策をしっかり確認しましょう!
㈱Woo代表。WordPressを魔改造してSEO戦争する人です。 WordPressプラグイン・テーマ「unify」開発者。 中央大学卒。元WEB系エンジニアでCMSやECサイト開発等をしてました。 2018年10月頃にブログ運営を開始。2020年独立し、2021年法人化。
モバイルファーストインデックスとは?
モバイルファーストインデックス(Mobile First Index,MFI)とは、GoogleがWebサイトのインデックス登録をする際にモバイル版のコンテンツページを優先的に評価することです。
これまではPC版のコンテンツページを基準に、Googleはインデックス登録をしていました。
しかし、現在ではPCよりモバイル(スマホ)からのアクセスが大半です。
その結果、GoogleはPC版ページよりもモバイル版ページのコンテンツを基準に評価する仕組みに変更したのです。
モバイルファーストインデックスはいつから?
モバイルファーストインデックスの移行は、2021年12月現在でも全サイトが完了していない状態です。
そもそも、Googleがモバイルファーストインデックスの移行を発表したのは2018年3月。
その後Googleは、徐々にモバイルファーストインデックスへの移行を進めてきました。
全てのサイトのモバイルファーストインデックス移行を2020年9月に完了させる予定でしたが、予定通りに進まず現在の状態に至ります。
ではなぜ、Googleは長い年月をかけてでもモバイルファーストインデックスに移行しようとしているのでしょうか?
モバイルファーストインデックス導入理由
モバイルファーストインデックスの導入理由は、スマホ検索の台頭が挙げられます。
Googleは、下記のようにモバイルファーストのインデックス登録について説明しています。
現在はほとんどのユーザーがモバイルデバイスを使用してGoogleで検索しています。しかし依然として、Google のランキングシステムは、主にPC版のコンテンツを使用してユーザーとの関連性を評価しています。この方法では、モバイル版ページのコンテンツがPC版ページのコンテンツよりも少ない場合に問題が発生します。
( モバイルファーストのインデックス登録についてーGoogle検索セントラルブログより)
上記の理由をまとめると、主に下記の2点のことが導入理由として挙げられます。
- PCよりもスマホから検索する人が多い
- 検索ユーザーの満足度が向上するから
簡単に解説していきます。
1.PCよりもスマートフォンから検索する人が多い
現代では、20代~40代の年齢層の方々の9割以上が1人1台スマホを持ち歩く時代。
総務省が発表した第1部特集デジタルで支える暮らしと経済のデジタル活用の現状の調査結果でも下記のようなデータが発表されています。
2020年のインターネット利用率は83.4%であるが、スマートフォンによるインターネット利用率2は68.3%となり、パソコンやタブレット型端末などの他の端末と比べても、最も利用率が高い。
(デジタルで支える暮らしと経済ー総務省第1部特集より)
この事実から、Googleはユーザーのニーズに合わせてモバイルファーストインデックスを導入したと考えられます。
2.検索ユーザーの満足度が向上するから
先ほどご説明したように、現代ではスマホによるインターネット利用が大半を占めます。
ですから検索ユーザーの満足度を上げるためには、モバイルユーザーに寄りそう必要があるのです。
例えば、サイトの文字や画像がモバイルユーザーからでも見やすくなっているかなどは非常に重要。
ですからGoogleは、モバイルユーザーが使いやすいようにシステムの基準をPCからモバイルへ変更したのです。
モバイルファーストインデックスの影響
モバイルファーストインデックスの移行に伴うサイトへの影響は、主に下記の2つのことが考えられます。
- モバイルファーストフレンドリーではないサイトはユーザー離脱の対象になる
- 検索順位が下がる可能性がある
簡単にご説明していきます。
1.モバイルフレンドリーではないサイトは離脱の対象になる
モバイルフレンドリーとは、スマホを利用するモバイルユーザーにも見やすくて使いやすいWebサイトのこと。
一方でモバイルフレンドリーではないサイトとは、PCから見てもらうことを前提としてつくられたサイトを指します。
ですからモバイルフレンドリーではないサイトにモバイルユーザーが訪問した場合、ユーザーが不便を感じてしまい離脱する可能性が高くなるのです。
2.検索順位が下がる可能性がある
モバイルフレンドリーではないサイトからユーザーが離脱してしまうとGoogleからの評価が下がります。
その結果、検索順位の低下に繋がる可能性があるのです。
この事実を聞いて「私のサイトは大丈夫かな?!」と不安になった方もいらっしゃるでしょう。
ですが安心して下さい。
全てのサイトがモバイルファーストインデックスで影響を受けるわけではないのです。
モバイルファーストインデックスで影響を受けるサイト
モバイルファーストインデックスは、PC版のコンテンツよりもモバイル版のコンテンツを優先的に評価することです。
ですからスマートフォンページに対応していないPC向けページは、モバイルファーストインデックスの影響を強く受けます。
- スマホ対応していないPC向けサイト
- PC向けとスマホ向けでコンテンツが大きく異なるサイト
- ページスピードが遅いサイト
上記の3つのことを意識していないサイトは、注意が必要です。
スマホ対応していないPC向けサイト
スマホに対応していないPC向けサイトは、スマートフォンで閲覧した際に下記のような問題点が考えられます。
- スマホで閲覧すると文字や画像が小さく表示される
- バナーボタンやリンクがクリックしづらい
- ページが表示されるまでに時間がかかる
上記のことは、モバイルユーザーの離脱に繋がってしまうため早急に変更する必要があります。
PC向けとスマホ向けでコンテンツが大きく異なるサイト
PC向けとスマホ向けでページのコンテンツが大きく異なるサイトは、注意が必要。
なぜなら、Google検索セントラルブログにも下記のことが記載されています。
モバイル版のサイトでも、高品質で重要なコンテンツを揃えるようにします。テキスト、画像(alt 属性を設定)、動画などを、通常のクロールやインデックス登録が可能な形式で準備します。
(モバイルファーストインデックス登録についてーGoogle検索セントラルブログより)
PC向けよりもモバイル向けのコンテンツが少ない場合、Googleから取得できる情報が減少してしまいます。
その結果、情報が少なくてGoogleからの評価が下がってしまう可能性があるのです。
ページスピードが遅いサイト
ページスピードが遅いサイトは、離脱するユーザーが多くなりその結果Googleからの評価も下がります。
例えば、スマホ検索した際に「ページがなかなか開かない。」「サイトが見ずらい。」などの現象が起きた場合どうしますか?
恐らくほとんどの方は、見づらいページは閉じて違うページにアクセスしますよね。
PC向けを重視してつくられているサイトは、画像サイズが大きくなりがち。
その結果ページスピードが遅くなることがあるので、モバイルページにも対応させることが重要です。
モバイルファーストインデックス移行済みかチェックする方法
モバイルファーストインデックスの移行済みであるかは、2つの方法からチェックすることが出来ます。
- Googleからモバイルファーストインデックス移行済み通知のメールが届くパターン
- Google Search Consoleで自ら確認するパターン
Google Search Consoleに登録が済んでいる方は、モバイルファーストインデックス移行済みになるとGoogleから通知メールが届きます。
しかし、メールが届いていなかったり通知メールを見逃してしまうこともあるでしょう。
その場合は、自分自身でGoogle Search Consoleからモバイルファーストインデックスが移行済みになっているかチェック出来ます。
モバイルファーストインデックスチェック方法
・Google Search Consoleログイン後にカバレッジを選択
・右上のメインクローラーがスマートフォンと表示されていれば移行済み
一方でメインクローラーが「PC」と表示されている場合は、モバイルファーストインデックスに移行されていない状態なので移行されるのを待ちましょう。
モバイルファーストインデックスの対策方法
モバイルファーストインデックスの対策方法は、下記の4つのことを意識しましょう。
- モバイルフレンドリーなサイトにする
- PCページとモバイルページの質を均等にする
- モバイルの内部リンクを強化する
- コンテンツを統一させる
それぞれご説明していきます。
モバイルフレンドリーなサイトにする
モバイルファーストインデックスに対応するためにはモバイルフレンドリーなサイトであるかは非常に重要です。
モバイルフレンドリーなサイトにするためには下記のことを意識しましょう。
- コンテンツがモバイル端末の画面幅に収まっている
- 画像やテキストが見やすいサイズである
- ボタンやリンクがタップしやすい
PCページとモバイルページの質を均等にする
PCからでもモバイルからでも、同様のコンテンツを閲覧できるようにサイトの質を均一にしましょう。
モバイルページのコンテンツ情報がPCページよりも少ないサイトの場合、Googleが評価できる情報が少なくなってしまいます。
例えば、PCでは問題なく文字や画像を見れるのにモバイルからは文字や画像が見づらくなっている場合。
そんな時はサイトをレスポンシブデザインに対応させましょう。
レスポンシブデザインに対応しているサイトは、ウェブブラウザに応じて表示してくれるためPCページとモバイルページのデザインの質が均等になります。
モバイルの内部リンクを強化する
モバイルページから閲覧できるように内部リンクを強化し、ユーザーが情報を探しやすい状態にするのは大切なことです。
特にPCページからは内部リンクで辿ることが出来ても、モバイルページからはリンクを辿ることが出来ないサイトは要注意。
モバイルユーザーからは閲覧できない情報があることになってしまうと、Googleのクローラーもページを発見しづらくなってしまう恐れがあります。
コンテンツを統一させる
PCページとスマホページはコンテンツを統一させましょう。
なぜなら、モバイルファーストインデックスが導入されるとPC向けのページは評価対象外になります。
PCページだけコンテンツを充実させても、Googleの評価対象外になってしまっては勿体ないです。
まとめ
この記事のまとめ
- モバイルファーストインデックスとは、PC向けページよりもモバイル向けページを評価対象にすること。
- モバイルファーストインデックスは2018年3月に発表されたが2021年12月現在も完了していない。
- モバイルファーストインデックス導入理由はスマートフォンが普及したため。
- モバイルファーストインデックスの影響を受けるサイトは、モバイルフレンドリーではないサイト。
- これからの時代はモバイルフレンドリーなサイトを運営しよう!
スマホが普及した現代には、モバイルファーストインデックスが欠かせません。
PCページをメインで運営していたサイトは、モバイルファーストインデックスの影響を強く受けてしまいます。
Googleからの評価が下がり、サイト自体の評価も下がってしまうのは避けたいところ。
本記事を参考にして、今すぐ改善出来ることからモバイルファーストインデックスに対応させていきましょう。